2018年度小松式複合治療第1回

2018-05-27

セミナー講師助手の天野英光です。
5月6日ゴールデンウィーク最終日、小松式複合治療本科のセミナーがありました。10名の鍼灸師と1名の医師と伴に大変有意義な時間を共有する事が出来ました。

section1
小松式複合治療の総論について講義がありました。
今期の小松式複合治療のセミナーは、一年を通して6回の濃密なセミナーになりました。
運動器疾患を小松式高麗手指鍼だけで治すのは効果が無い訳ではありませんが、改善させるには時間がかかってしまう。
そこで効率よく改善させるために手指鍼と組合わせて考え出された治療が小松式複合治療です。複合治療の取穴方法は、阿是穴でも経穴でもトリガーポイントでも無く小松先生が自ら解剖学生理学運動学を土台に臨床経験を通じて考え出されたオリジナルの取穴部位、刺鍼技術であり、再現性、治療効果が高い治療技術です。
小松式複合治療に欠かせないアイテムは、低周波置鍼療法で使用するパルスです。
小松先生は過去に、鍼灸治療の流派のひとつである経絡治療の先生に、
『パルスは鍼治療ではない』
と指摘されて以来、パルスを使った低周波置鍼療法の技術を高め、その結果、頚椎症の患者さんだけでも4000人以上の治療と、治療有効率90パーセント以上の治療実績を築き上げてきました。

まずはパルスの操作方法について説明がありました。
①通電時間
②症状別の周波数の波形の変え方
③緑色と黄色のクリップの使い分け
などなど、ご興味がある方、詳しく知りたい方は是非来年小松式複合治療セミナーに受講してください。

section2
大腰筋ストレッチの理論と実技の講義がありました。
受講生全員に体験してもらい、二人ペアーになって練習しました。
大腰筋を鍼治療で緩めるには3寸以上の鍼で深刺しの治療が必要になりますが、この手技は安全に早く大腰筋を緩める事が出来ます。

section3
肩こり治療の実技がありました。
まずは、デモとして小松先生による肩こり治療を受講生に見てもらい、二人ペアーになって練習しました。鍼灸学校では肩上部の刺鍼を直刺で教える事はまずありえません。僧帽筋を摘んで刺鍼するやり方を教えます。気胸の恐れがありますから。
しかし、
小松式複合治療では、安全に肩上部、肩甲骨周りの刺鍼技術を教え、パルスのクリップの付け方に至るまで、懇切丁寧に指導しています。
これほどまでに、理論と高度な技術を指導してくださる鍼灸セミナーは他にはありません。あり得ないし、教えたくても出来ないのが現実です。

感想
今年の受講生の先生方は、鍼灸師として臨床歴が長く、刺鍼スピードが早く、刺鍼技術が高い先生ばかりが集まりました。
それでも気胸のリスクの高い部位である肩上部、肩甲骨周辺の刺鍼を深刺しをしたことがなく小松式複合治療での肩こり治療の刺鍼技術に受講生の先生方はとても感動されていました。

一回教わっただけで完璧に技術をマスターする事は出来ません。
技術を身につける為には『量質転化』が必要になります。
この量質転化の勉強法が身につけば、知識と技術を得るまでの道のりは短くなります。治療家として成功できる目標のゴールへの到達も確実になります。
しかし、その道のりは楽ではありません。
なぜならば、新しい知識を学び技術を身につけ、自分のものにするには努力が必要だからです。
努力とは、反復と継続を意味します。これと決めた方法を、毎日毎日繰り返していくことを意味します。この作業は極めて地道で、エキサイティングな要素は皆無であり、時には退屈で窮屈、多くの場合には苦痛という痛みを伴います。
多くの場合、この痛みに耐えれなく一つの所に留まれなくセミナー難民している鍼灸師や治療家がいます。

小松式複合治療は希望があります。
この肩こり治療を待っている患者さんがたくさんいらっしゃいます。
どうか先生方の治療を待っている誰かの為、または何かの為に努力を惜しまないで、互いに切磋琢磨していきましょう。
一年間宜しくお願い致します。

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