2018年度高麗手指鍼研究科第1回

2018-05-27

こまつ鍼灸院スタッフの鶴田です。

4月1日(日)に高麗手指鍼研究科のセミナーがありました。研究科に進んで初めてのセミナーです。本科のメンバーも研究科に進み、今日からは研究科の先輩と一緒の受講になります。

研究科の始まりも質問タイムからです。

ばね指の治療についてと、高麗手指鍼での相応点の細かい部分の確認もしました。妊婦さんへの刺鍼について、高麗手指鍼の効果の高い骨の癒合促進の治療法もありました。また治療にあたり、患者さんの希望にどこまで応えるか。患者さんの求めることをやり続けることは治療ではなく慰安である、と治療に対するお話もいただきました。質問タイムだけでも盛りだくさんで本当に勉強になる内容なのです。

実技では、FT(フィンガーテスト)の練習をしました。ペアになりお題を出し合いながら、虚実の見方、抵抗のある場所を探しマーキングをしていきました。手首の振りも少しずつ慣れてきましたがまだまだです。

今日は糖尿病の治療についてです。治療するに当たって、西洋医学の知識を身につけることが必要だと小松先生は言います。三大合併症に対するアプローチ、インスリン注射をしている場合、食事をどうするか、、、。高麗手指鍼の効果を最大に出すためにも、病気のことをきちんと知ることの大切さを感じます。

本科から進んだメンバーは先輩とペアになり、基本的な五治処方の刺鍼を行いました。本科と違い研究科からは薬指・小指だけでなく拇指と示指にも刺鍼していきます。いつもの倍近い時間がかかってしまいましたが、研究科のセミナーでもきちんと時間をとって刺鍼後は必ず小松先生が確認してくれます。なので、「これでいいんだ」と確実に自分で消化していくことができますし、安心して次に進んでいくことができます。

糖尿病に対する治療では、まず新しいメンバーから刺鍼していきました。糖尿病治療に必要な3つの五治処方と多鍼が必要な場所への刺鍼を行いました。もちろん拇指示指へも刺鍼していきます。一本ずつ意識を持って刺鍼します。

先輩へのお題は、合併症を含め4つの症状への治療です。私たちとはお題の内容も全く違います。皆さんそれぞれの症状に対する処方を自分たちで考えて刺鍼していきます。全員が同じ処方になるとは限りません。今まで学んだことを確認しながら刺鍼していきます。刺鍼後小松先生から、一つ一つの症状への考え方、処方の決定について説明がありました。自分の頭で考えて証を立てていく、、、本科と研究科の大きな違いを感じました。この時点で私の頭はいっぱいになっていました。

高麗手指鍼のセミナーでは、4月15日から本科が始まります。今日は鍼灸のセミナーについてのお話もありました。「鍼灸にもいくつもの流派がありますが、鍼灸師は1つの流派が必要で、それを通して成長していく。技術が成長し、成長した技術が心を成長させる。どれだけ一つのものにのめり込めるか。」胸に刺さります。高麗手指鍼での治療も強い信念を持って対処していくことで、初めてでもきちんと組立ていけば大丈夫であること、刺鍼時の意識や動作など、今日のセミナーの中でもこのことの大切さを何度も感じました。

セミナー後皆さんでお花見にいきました。石神井公園の夜桜です。桜の下で鍼灸について語り合いました。何とも贅沢な時間です。高麗手指鍼研究科セミナー1回目は、思っていた以上に内容が濃い、思い出深いセミナーになりました。

Copyright(c) 2012 こまつ鍼灸院 All Rights Reserved.